かーずSP『らのべえ』体験記
第五回『らのべえ』体験記、いかがだったでしょうか。筆者は100%文系脳で、ロジックやらプログラムやらは大の苦手だったんですが、そんな僕ですらサクサク作れてしまった事に驚くと共に作業自体が非常に楽しかったです。さて、そんな『らのべえ』を作った開発者の方ってどんな人? ということで攻太郎さんにお話を伺ってみました。
———まず、『らのべえ』を作られたきっかけは何だったのでしょうか?
弊社は他社さんのオンラインゲームなどをパッケージとして販売しているパブリッシング事業がメインなのですが、何か新しい物を自分たちから発信したいということで、クリエイティブなツールを作りたいというアイディアを企画にしました。
———昔はこういうゲームのツール系ソフトがたくさんありましたが、今は下火になっていると思います。しかし、あえてそんな状況で『らのべえ』をリリースされた理由は?
おっしゃる通り、今は気軽にゲームを作るツールがなかなかありません。フリーソフトではいくつか有名なものがあるのですがアマチュア向けではなく、最低限の知識が必要とされます。しかし逆に、今はインターネットの普及で発表の場は増えていますよね。だったらもう一度わかりやすいツールをしっかり出していくことで、そこにニーズがあるんじゃないかと考えました。
———ということで僕も「かーずSP体験記」にて、『らのべえ』を使ってギャルゲーのシーンを作ってみたのですが、専門的な知識を覚えなくても、あっさりとものの数十分で作れてしまうことに驚きました。
ええ。『らのべえ』のコンセプトとして、絵とテキストを自分で用意できれば、プログラムを知らなくてもアドベンチャーゲームが作れてしまうというのがウリになっています。慣れればもっと早く作れますよ(笑)
チュートリアルも公開していますので、ぜひ参考にしてください。
———シューティングやRPGなど、ゲームツール系にも色々あると思うのですが、サウンドノベルやアドベンチャーゲームにしたのは、ギャルゲー市場がメインだからでしょうか?
そうです。『らのべえ』の購買層はギャルゲーをプレイされている方で、自分でも作ってみたいという人がメインです。かーずさんのように、ギャルゲーが好きでも専門の知識が無いために、敷居が高くてなかなかクリエイティブな活動ができないという方に使っていただけるように分かりやすくなっています。あとはすでに同人ゲームを作られている方、そして女性にも使って欲しいです。
———女性ですか。でも今回は完全に男性向けのギャルゲー仕様になっていますよね(笑)
確かに収録されている素材はそうなんですが(笑)、自前で絵を用意すればもちろん女性向けタイトルも作れます。同人活動をされている女性の方は、男性と比べると普段デジタルに触れる方は少ないですので、ぜひこの機会に触って欲しいというのと、今後はビジネス向け、プレゼン用としての用途などもできたら面白いですね。
———素材に関しては、おなじみの絵柄の方などが参加されているみたいですが……。
サーカスさんの作品の原画/グラフィックを長年担当された蜜桃まむさんや『Canvas3』で原画を担当された魚さん、多数のアニメ作品の原画・作画監督を担当された鈴井ナルミさんに可愛い女の子を描いてもらいました。
これからも彼らはもちろん、他の作家さんやイラストレーターさんが描く素材を追加できればと思いますので、期待していてください。
———いやー萌えますよね! 個人的には麗香様がぐっと来ます。それは置いておいて、僕らがこうやって作ったゲームはネットで無料配布したり、同人ゲームとして頒布しても良いんでしょうか?
当社としましては規約を設けておりまして、詳しくはサポートページに書いてあります。素材のデータを使わなければOKですので、頑張ってください。
———ゲームだけでなくムービーにして出力したり、動画共有サイトにも気軽に発表できるというのは今の時代に合っていますよね。でも気になったんですが、どうしてこのタイトルなんでしょうか?
「ラノベ」(ライトノベル)という言葉は入れたかったんですよ。昔はそれこそ『スレイヤーズ』を愛読していましたし、最近なら『涼宮ハルヒの憂鬱』も読んでいますので(笑)。ライトノベルとギャルゲーには親和性がありますので、その中間に『らのべえ』がくればいいなと思っています。
———ユーザーさんにはどんな風に使って欲しいですか?
それはもう、僕ら開発者が想像すらつかないくらい自由に楽しんでいただきたいです。最初はアドベンチャーゲームを作っていただいたり、ブログにムービーを貼り付けたりだと思いますが、それを越えたところに素敵ないじり方があるんじゃないかと(笑)。「こんな使い方したぜ、見てくれよ」と逆にこちらにフィードバックするような、我々の想像のつかない突拍子もない面白いやり方が出てくるのではないかと期待していますので、まずは皆さんも触れてみてください。
———本日はありがとうございました。
取材・文:かーず(かーずSP)